「インフォグラフィックにしましょう」「クラウドに上げておいて」「解像度が足りません」——資料や画像を作るとき、ファイルをやりとりするときに出てくる言葉です。ここでも、意味だけ分かればいいもの知らないと失敗するものを分けてお伝えします。

「覚えなくていい度」の見方
★★★★★ = 意味も覚えなくて大丈夫。人が言っていても聞き流してOK
★★★☆☆ = 意味だけ知っていれば十分
★☆☆☆☆ = 知らないと損をするかもしれないので、ここだけは押さえたい

インフォグラフィックinfographic

覚えなくていい度 ★★★☆☆

一言でいうと情報や数字を、図やイラストで見て分かるようにまとめたもの。

たとえると駅の路線図です。文章で「A駅の次はB駅で、乗り換えは…」と書くより、一枚の図のほうが早く伝わりますよね。あの考え方を、説明資料に応用したものです。

こんなときに出てくるサービスの流れ、比較、手順の説明。「文章だと長くなるな」と感じたときが出番です。

知らなくても困らない?言葉は覚えなくてOK。「図にしたほうが早いかも」と気づけることのほうが大事です。いまはAIに「この内容を図にして」と頼めば、たたき台を作ってもらえます。

クラウドcloud

覚えなくていい度 ★★★☆☆

一言でいうとデータを自分のパソコンではなく、インターネット上の預かり先に置いておく仕組み。

たとえると貸金庫です。家の金庫(パソコン)は火事になれば燃えますが、銀行の貸金庫に預けておけば無事。しかも、どこの支店からでも取り出せます。

こんなときに出てくるGoogleドライブ、iCloud、Dropboxなど。「クラウドに上げておいて」=「共有フォルダに置いておいて」という意味です。

知らなくても困らない?言葉より使うことが大事です。ただし共有リンクの設定にはご注意を。「リンクを知っている全員が閲覧可」にすると、URLが流出した時点で誰でも見られます。お客様の情報を扱うときは「特定の人だけ」に設定してください。

同期シンク/sync

覚えなくていい度 ★☆☆☆☆

一言でいうと複数の機器の間で、ファイルを自動的に同じ状態に保つこと。

たとえると合わせ鏡です。片方を動かせば、もう片方も同じように動く。パソコンで直せばスマホにも反映される、という便利な仕組みです。

こんなときに出てくるGoogleドライブやiCloudを使っているとき、意識しないうちに動いています。

知らなくても困らない?ここは押さえてください。便利な反面、間違えて消したファイルも、全部の機器から消えます。「パソコンで消したけど、クラウドには残っているはず」——これは誤解です。だから次の「バックアップ」が必要になります。

バックアップbackup

覚えなくていい度 ★☆☆☆☆

一言でいうと元のデータとは別の場所に、複製を取っておくこと。

たとえると大事な書類のコピーを、別の場所の金庫に入れておくこと。同期が「常に同じにする」のに対し、バックアップは「ある時点の姿を残しておく」ものです。ここが決定的に違います。

こんなときに出てくるパソコンが壊れたとき、ファイルを間違って上書きしたとき、消してしまったとき。

知らなくても困らない?これが一番大事かもしれません。「クラウドに入れているから安心」は間違いです。クラウドは同期の仕組みなので、消せば一緒に消えます。大事なデータは、同期とは別に、月1回でも複製を取ってください。外付けハードディスクでも、別のクラウドでも構いません。

コードブロックcode block

覚えなくていい度 ★★★★☆

一言でいうと文章の中で、プログラムの記述部分を枠で囲って区別した表示のこと。

たとえると教科書の中の「例文」の囲みです。地の文と混ざらないよう、枠で区切ってあります。プログラムは1文字違うと動かないので、どこからどこまでが「そのまま使う部分」かをはっきりさせる必要があるのです。

こんなときに出てくるAIにプログラムやコマンドを教わったとき、灰色や黒い枠に囲まれて出てくる部分がそれです。コピー用のボタンが付いていることも多いです。

知らなくても困らない?言葉は不要です。ただ「枠の中は、一文字も変えずにそのままコピーして使う部分」——これだけ知っておくと、AIに教わった手順で失敗しにくくなります。

解像度resolution/dpi・px

覚えなくていい度 ★★★☆☆

一言でいうと画像の細かさのこと。

たとえるとモザイクタイルの細かさです。小さいタイルをたくさん使うほど、なめらかな絵になります。粗い画像を無理に大きくすると、タイルが目立ってぼやけます。

こんなときに出てくる「解像度が足りないので印刷できません」という指摘。画面で見る分にはきれいでも、印刷には足りないということがよくあります。

知らなくても困らない?数字を覚える必要はありません。実務のコツは1つ、「あとから大きくはできない」。写真は最初から大きいサイズで撮り、元データを保存しておいてください。小さくするのは簡単ですが、逆はできません。

ファイル形式JPG・PNG・webp・SVG・PDF

覚えなくていい度 ★★★☆☆

一言でいうと画像やデータの、保存の仕方の種類。

たとえると容器の違いです。同じ料理でも、お弁当箱・タッパー・お皿で向き不向きがあるように、用途によって適した形式が違います。

こんなときに出てくるざっくり、こう覚えておけば足ります。

  • JPG=写真向き。軽い
  • PNG=ロゴや文字向き。背景を透明にできる
  • webp=Web用の新しい形式。軽くて速い
  • SVG=ロゴ向き。どれだけ拡大しても粗くならない
  • PDF=そのまま印刷・共有したい資料向き

知らなくても困らない?1つだけ実用的な注意を。SNSのシェア画像にSVGは使えません。PNGかJPGにしてください。あとは深く考えなくて大丈夫です。

ベクター・ラスターvector / raster(ビットマップ)

覚えなくていい度 ★★★★☆

一言でいうと拡大しても粗くならない形式(ベクター)と、拡大すると粗くなる形式(ラスター)の違い。

たとえるとベクターは「設計図」、ラスターは「写真」です。設計図は何倍に引き伸ばしても線がくっきりしていますが、写真を引き伸ばせばぼやけます。

こんなときに出てくるロゴを作るとき。看板や大きなポスターに使うなら、ベクター形式が必要です。

知らなくても困らない?言葉は不要ですが、ロゴを作ってもらったら「拡大しても粗くならないデータ(AIまたはSVG)ももらえますか」と聞いてください。これがないと、後で大きな看板を作るときに作り直しになります。

ワイヤーフレームwireframe

覚えなくていい度 ★★★★☆

一言でいうとデザインを作る前に、何をどこに置くかだけを決めた設計図。

たとえると家を建てる前の間取り図です。壁紙や家具を決める前に、部屋の配置を決めますよね。色や写真を入れる前に、構成だけを決める段階です。

こんなときに出てくるホームページやチラシの制作の初期。ここで方向性がずれていると、あとで全部やり直しになります。

知らなくても困らない?言葉は不要ですが、この段階でしっかり意見を伝えてください。デザインが仕上がってから「やっぱり順番を変えたい」と言うと、大きな手戻りになります。AIで自分のイメージを形にして渡す方法も参考にしてください。

RGB・CMYKアールジービー/シーエムワイケー

覚えなくていい度 ★★★☆☆

一言でいうと画面用の色の作り方(RGB)と、印刷用の色の作り方(CMYK)の違い。

たとえると光と絵の具です。画面は光を混ぜて色を作り、印刷はインクを混ぜて作ります。仕組みが違うので、同じ色を完全に再現することはできません。

こんなときに出てくるチラシや名刺を印刷したとき、「画面で見た色より暗い・くすんで見える」——これがその理由です。

知らなくても困らない?仕組みは不要ですが、「印刷物は画面より少しくすむ」という心構えは持っておいてください。特に鮮やかな青や緑は差が出やすいです。大事な印刷物は、少量で試し刷りをするのが安心です。

二段階認証2段階認証・2ファクタ認証/2FA・MFA

覚えなくていい度 ★☆☆☆☆

一言でいうとパスワードに加えて、スマホに届く数字などで「本人ですよ」と二重に確認する仕組み。

たとえると玄関の鍵とチェーンです。鍵(パスワード)だけなら、合鍵を作られたら入られてしまいます。チェーン(二段階目)があれば、鍵を持っていても入れません。

こんなときに出てくるログインしたときに「確認コードを送りました」と出て、スマホの数字を入力する場面。Google、Instagram、BASE、銀行など、大事なサービスではたいてい設定できます。

知らなくても困らない?これはぜひ設定してください。パスワードは、他のサービスから漏れた情報を使って破られることがあります。二段階認証を入れておくと、パスワードを知られても不正ログインを防げます。
特にメール・SNS・ネットショップ・ドメインとサーバーの管理画面は必ず。乗っ取られると、お客様に迷惑がかかったり、サイトが消えたりします。
設定は各サービスの「セキュリティ」や「アカウント設定」から。設定するときは、機種変更に備えて「バックアップコード」を必ず紙かメモに残してください。これがないと、スマホを変えたときに自分もログインできなくなります。

押さえるのは、やっぱり3つ

11語のうち、本当に大事なのはこの3つです。

この2つを知っているだけで、「データが消えた」「印刷できない」という一番痛い失敗を避けられます。

「これ、どうすればいいの?」も相談できます。

データの整理も、バックアップの取り方も、
いまの状態から一緒に整えられます。

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